■自然素材は流行か? 2005.1:古平
「自然素材」という材料
「自然素材」という言葉が氾濫しています。あたかも「自然素材」という言葉がシックハウスの免罪符で
あるかのように、建売住宅やハウスメーカーのパンフレットでも必ず目にします。現在「自然素材」と、
ことさら騒いでいますが、かつては「自然素材」でしか家は造れなかったということを思い出して欲しい
のです。
本来の「自然素材」
地場の自然素材しか使えなかった時代には、風土に根ざしたその土地固有の家づくりがなされていたので
す。それがその土地固有の風景を生み出していたのです。風土という言葉もいまや風化してしまって、都
市生活の環境は、その差が少なくなってきているのが実情です。しかし、本来の自然素材はその風土と密
接な関係を持った材料だったはずです。現在は「自然素材」という言葉だけが独り歩きしているような気
がします。
現代は、素材的にも、工法的にも何でも可能になり、選択肢が増えたといえますが、建築は、特に住宅は
住まい手にとって、取替え可能なファッションではないのです。永く使うためにも、数字的な性能だけに
こだわったり、一時の思いつきや流行のデザインに振回されたりしないで、自分の求めている住まいを建
てて欲しいのです。
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